2015年06月05日

東京バレエ団『ラ・バヤデール』公開リハーサル&記者懇親会レポート!

 東京バレエ団が6月11日〜13日、東京文化会館にてナタリア・マカロワ振付・演出『ラ・バヤデール』全3幕を上演する。6月4日夕刻、公開リハーサルに続いて主演の上野水香&柄本弾と振付指導のオルガ・エヴレイノフが出席する記者懇親会が行われた!

 

公開リハーサル&記者懇親会レポート

 『ラ・バヤデール』の舞台は古代インド。巫女ニキヤ、戦士ソロル、王女ガムザッティの三角関係を中心に繰り広げられる愛憎劇である。今日世界中で人気を集めるのは1980年にアメリカン・バレエ・シアターで上演されたナタリア・マカロワ版の成功によるところが大きい。伝説的な名花マカロワは、ロシアで失われていた最終幕を追加し、血の通った濃厚なドラマとして再構成した。豪華で厚みのある舞台装置や衣裳も見どころの一大スペクタクルである。東京バレエ団は2009年にマカロワ版を新制作し回を重ねて上演してきた。

 東京バレエ団初演以来毎回振付指導に当たるのがマカロワの右腕オルガ・エヴレイノフだ。エヴレイノフはマカロワ版『ラ・バヤデール』についてこう語る。

「マジカルなクオリティを持っています。ピュアな踊りや美しいラインがあり、決して型にはまったような踊り方はしない。新鮮でフレージングや動きがとても綺麗です。原典版から要らないものを排除し、クリーンに創り直していて、一体感があります」

 2009年、2011年に続き全幕でニキヤを踊る上野水香は抱負をこう語る。

「私の中で、どんどん大切な役になっています。ニキヤを踊ると決まったときは、ずっと憧れていたので、夢のようでした。実際に踊ってみると、難しいし、深いし、ハードだし大変でした。でも、オルガ先生に助けていただいて役を理解することができ、作品を好きになりました。今回は、もっと深く表現を外に出して、よりクオリティを上げていきたい」

 柄本弾は昨年の東京バレエ団創立50周年〈祝祭ガラ〉で第2幕の「影の王国」を上野とともに踊っているが今回全幕では初めてソロルを踊る。

「〈祝祭ガラ〉のときはオルガ先生はじめゲストの(シルヴィ・)ギエムさん、(マニュエル・)ルグリさん、(ウラジーミル・)マラーホフさんが観てくださり、駄目出しや注意をくださる良い機会に恵まれました。全幕を踊らせていただくことになり、オルガ先生からご指導いただいていることを忠実にできるように、ガラ公演でやったこと以上のことができるように日々練習しています。全幕を通して大変な作品ですし、難しいことが多いですが、本番が良いものとなるように詰めて練習していく日々です」

 記者懇親会に先立って公開されたリハーサルでは、上野や柄本、ガムザッティ役を日替わりで踊る奈良春夏、川島麻実子がエヴレイノフの指導を受けていた。難しいステップはもとより歩き方の一つひとつまで丁寧に確認していく。エヴレイノフが記者懇親会で絶賛した東京バレエ団の誇る一糸乱れぬコール・ド・バレエ(群舞)の仕上がりも順調だ。これまで上演の度に名演を生み出しているだけに、今回も上野&柄本、ゲストのアリーナ・コジョカル&ウラジーミル・シクリャローフというスターたちの夢の競演から目が離せない。

[文/高橋森彦(舞踊評論家)]
[撮影/Shinji Hosono]

公演概要

東京バレエ団 「ラ・バヤデール」(全3幕)

<公演日・会場>
2015/6/11(木)〜6/13(土) 東京文化会館大ホール (東京都)

総監督:佐々木忠次
芸術監督:飯田宗孝
指揮:ベンジャミン・ポープ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
振付・演出:ナタリア・マカロワ(マリウス・プティパ版による)
音楽:ルドヴィク・ミンクス
出演:<6/11、12>アリーナ・コジョカル/ウラジーミル・シクリャローフ/奈良春夏
   <6/13>上野水香/柄本弾/川島麻実子 ほか

※表記の出演者は2015年2月6日現在の予定です。
出演者の怪我・病気、その他の都合により、変更になる場合がありますのでご了承ください。
変更にともなうチケットの払い戻し、公演日・券種の振替はいたしません。正式な配役は公演当日に発表します。

2015-06-05 17:52 この記事だけ表示