2014年01月31日

新時代のダンスエンターテインメント!世界が認めるDAZZLEが新作『二重ノ裁ク者』を上演。長谷川達也(主宰・演出)と飯塚浩一郎(脚本)に意気込みを聞いた!!

 ストリートダンスとコンテンポラリーダンスを融合した斬新なスタイルによって世界各地の演劇祭でも絶賛を浴びるDAZZLE(ダズル)。メンバーは男性のみでパワフルなダンスを持ち味とする。物語性や映画、アニメ、ゲームなど多様な要素を織り込んだハイブリッドなダンスエンターテインメントとして注目は日増しに高まるばかり。2月14日-16日、東京芸術劇場プレイハウスにて第八回公演『二重ノ裁ク者』を行なう。待望の新作上演を前に主宰・演出の長谷川達也&脚本を手がける飯塚浩一郎が意気込みを語った!

 

DAZZLE長谷川達也&飯塚浩一郎インタビュー

■DAZZLE誕生秘話
――結成の経緯を教えてください。
長谷川 大学のダンスサークルの仲間と一緒にクラブのショーで踊ったり、コンテストに挑戦していたのが最初です。ヒップホップをやりたかったのですが、ジャズダンスのサークルだったためジャズもやらなければいけなかった。ジャズダンスの持つ表現の豊かさであるとかストリートダンスにはない良さに気付きました。それを僕のやりたいダンスの振付に入れてみたら、人がやっていないダンススタイルができるのではないかと思いました。

飯塚 初期のオリジナルメンバーが四人。あとは、僕も含めDAZZLEに憧れて集ってきたメンバーです。若い頃には客席からDAZZLEを「凄いな!」と見ている側でした。僕は広告会社のクリエイターをしており、自分の持っている伝える力や実現する力をダンスの舞台に活かせれば、今まで誰も作ったことのない舞台ができると思いDAZZLEに加入しました。以降、ダンサーとしてだけでなくDAZZLEの脚本や映像にも関わっています。

――DAZZLEの命名の由来は?
長谷川 DAZZLEとは「人の目を眩ませる」「眩惑させる」といった意味です。比較的ダークな印象の作風が好きで、そういった作品を作りたかった。「眩惑させる」というのは僕たちのスタイルに合うのではないかと。自分がストリートダンスを始めた頃はワルそうに踊るとか活発に踊るとか基本的に皆そういうスタイルでした。人と同じ振付をしていてもアーティスティックじゃないので違った表現で抜きん出る存在になりたかった。少しダークな作品をやろうとして、それにはDAZZLEという名前が適していると思って付けました。


■唯一無二のスタイルを追求
――DAZZLEならではの舞台創りとは?
長谷川 ダンスを知らない人が「ダンスって素敵だよね、面白いよね」って思ってもらえるようにしないとダンスの価値って高まらないし、広がらない。作品を作るにあたって物語・脚本があるとか、僕が好きというのもあるのですが映画的であるとかゲーム的であるといったものを舞台でやると面白いんじゃないかと思って取り組んでいます。

――創作のプロセスはどうなっているのですか?
長谷川 まず僕が「こういうダンスをしたい」「こういうアイテムを使ってこういうシーンを作りたい」「そのためにはどういうお話がいいかな?」と考えます。僕がパーツを持っていったり、僕自身でいいなと思う物語の断片を渡したりします。

飯塚 それを僕が「どうお客さんに伝わるか」を考えて物語として繋げたり、断片的なアイデアがどのようなメタファー(暗喩)になり得るかとかいうのを考えたりします。人を感動させるために出来ることって何だろう、ということをダンス以外のことも含めて考える。映像や言葉、道具など踊らない形でできることもあります。ダンスとのバランスを考えて、一つの作品にしていきます。

――物語だけでなく映像、音楽、照明、美術などにもこだわりは深いですが、ダンスに関して工夫していること、新しさを自認することは?
長谷川 世界中のどこに行っても「これが長谷川達也です!」と誇りを持って踊れるダンスを作りたい。そのためには日本人的であると意識することとか、ヒップホップを学んできたこととかを自分の中に汲み取る。それをいかにシャッフルして一つの形にできるかに自分らしさを見出せれば。そのためには一つのジャンルだけでなく色々な表現を観て感じるものを取り入れていく。融合させたり崩したりしながら独創性を生み出したい。


■集大成にして挑戦的な新作『二重ノ裁ク者』
――新作『二重ノ裁ク者』は人口爆発により危機を迎えた国家を救うため立ちあがり政権を得た独裁者と、その息子それに息子の教師らが登場。彼らの葛藤を描かれます。
飯塚 大きなテーマとして独裁者を扱おうという話になりました。独裁者というものからどんな人間同士の関係性が作れるかなと。独裁者と国民という関係の中には、支配する側と支配される側があります。その世界の中に親と子、教師と生徒という関係がある。親が子供を教育すること、教師が生徒を教育すること、独裁者が国民を洗脳することが重ね合わされていく。その類似性を感じてもらえれば面白いかなと。

長谷川 主人公の独裁者の息子が父親からの教育や自分の育った環境・運命に翻弄されるのか、あるいはどこまで自分をコントロールできるのかを見せたい。自分の信じてきていたものが正しいのか、正しくないのか――判断を揺るがす存在または思想によって選択を迫られる時がお話の中にあります。観る人によって解釈が変わる作りをしています。最終的には一つの所にたどり着くのですが、いろんな分岐を経てたどり着いた時に多分解釈は異なる。皆さんがどう捉えられるのか楽しみですね。

――今まで以上に挑戦していることはありますか?
長谷川 今回もの凄く苦しみました。今までやってきたことをもっと磨きあげたり、少し展開を変えてみようと思って組み上げた。集大成のような作品になりそうな予感がします。

飯塚 今までと明確に違うのは、台詞の解釈をお客さんに委ねている部分が多々あること。海外公演をやっていくなかでもダンスの力で伝わっている部分があったので、物語を少し抽象化しても大丈夫かなと。その分、自由な解釈が可能になっていると思います。

長谷川 少しハードな所もあるので、ちょっと不安になったりするかもしれません。でも、不安になったりすることを疑似的に体験できるって価値のあること。それを得ることで日常生活をリセットでき、より喜びを感じることができるのかもしれません。喜びと気持ちのふり幅は同じで価値があると思うから踏み込んでみたい。そこも挑戦です。


■日常では感じられない心の豊かさを体験してほしい
――お客様へのメッセージ、舞台への意気込みをお聞かせください。
長谷川 ダンスって無くても生きていけますよね?でも、僕はダンスに魅入られているので「ダンスってこんなに素晴らしいんだよ!」と伝えたい。ダンスには色々な表現があって、たとえばDAZZLEの表現の仕方がある。それによって凄く心が豊かになることがあるかもしれない。ダンスを観たことが無くても楽しんでいただけると思います。

飯塚 DAZZLEは極めて独特。他に似ているものがないから面白い。ダンスで身体を限界まで使って自分の心のなかの狂気や野生など、日常で生活していたら絶対に見せない・見られない部分を僕らは見せていく。普段生きている中で、見ないようにしている部分を観ることで、世界が違って感じられるようになる舞台だと思います。ぜひ、そういう体験をしにきていただきたいですね。

[取材・文/高橋森彦(舞踊評論家)]

 

公演概要

DAZZLE 「二重ノ裁ク者」 Produced by Parco

<公演日程>
2014/2/14(金)〜2/16(日) 東京芸術劇場 プレイハウス (東京都)

≫DAZZLE公式サイトはこちら

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2014-01-31 11:03 この記事だけ表示